起業に必要な費用(基本)
起業する場合には、以下の順位に従って必要最低限の費用を把握することが重要である。
1.
起業前に絶対に用意しておかなければならないもの。
2.
起業後においても間に合うもの。
3.
起業後の当分の間は用意しなくてもよいもの。
例えば、
(1)事務所や店舗を必要とする場合には、
@保証金・敷金・礼金 A前払家賃 B仲介手数料
C外装設備工事費 D内装設備工事費 Eその他の改造費用 など。
(2)高額物品を必要とする場合には、
@自動車・バイク A厨房機器・工作機械・加工装置など。
B棚・机・椅子 COA機器・電話・FAX
Dパソコン・ソフトウェア代 Eその他の高額部品 など
(3)広告宣伝や販売促進を必要とする場合
@チラシ・パンフレットなどの広告制作費
Aチラシ・パンフレットなどの通信費
B広告出稿費 C看板制作費
Dオープニングの時の景品や粗品代・人件費など。
(4)その他の費用
@許認可取得費用 A会社設立費用 Bフランチャイズ加盟金・保証金
C開業するまでの人件費 D初回の商品やサービス購入費用
EOA備品・文房具代・包装代 など。
起業に必要な費用(応用)
起業に必要な費用項目を検討後において、
起業に必要な資金をどのぐらいの範囲まで出費が可能であるのか検討します。
具体的な数字をもとにして見積ることが重要です。
1.事務所や店舗の場合
保証金・敷金・家賃などを出店する場所の不動産情報をマーケティングをします。
2.設備工事費・厨房機器・OA機器などの場合
見積書やカタログなどを取り寄せて検討を行います。
3.
リース契約をご検討する場合には契約前に注意が必要となります。
リース契約の場合には、多額の設備資金や運転資金は必要ではなく、
開業投資を圧縮することができます。
ただし、経営者のリース契約に関する知識不足や営業マンの口頭説明だけで
ご契約してしまうケースが多発し、トラブルも少なくありません。
※リース契約の基本的な考え方は、
@リース物件は、リース会社が購入し利用者に賃貸する契約です。
Aリース物件の所有権は、基本的にはリース会社となりますが、
利用者は常時、リース物件を専用使用することができます。
Bリース物件は、原則として途中解約をすることはできません。
途中解約をする場合には、解約賠償金などが発生し損失が生じます。
Cリース物件の保守点検・修理・技術習得は利用者がその責任を負います。
Dリース物件の利用による経済的な利益は利用者に帰属します。
起業資金の調達方法の検討
起業に必要な費用の見積りのあとは、次に開業資金の調達方法を検討します。
例えば、
1.自己資金(起業資金の50%以上が理想です。)
2.両親・兄弟等の親族からの借入金
3.友人・知人からの借入金
4.金融機関からの借入金(事業計画書などの作成が必要です。)
5.少人数私募債
6.エンジェル税制
7.助成金 など
自己資金以外のものについては、借入先別に計画を立てて整理することが大切です。
許認可の届出の検討
起業の事業活動は、原則的には自由に行うことができます。
ただし、業種によっては、開業の時に許認可を必要とするものがあります。
起業する業種が、許認可が必要かどうかあらかじめ確認する必要があります。
代表的な許認可が必要な業種は以下のとおりになります。
1.保健所:飲食店・美容業・薬局・食品類製造業など。
2.警察署:スナック・古本屋・リサイクルショップ・古物商など。
3.税務署:酒類販売業
4.東京都庁:産業廃棄物処理業・介護保険業・建設業・NPO法人など。
5.東京労働局:有料・無料職業紹介業など。
6.東京運輸支局:貨物運送業・自動車整備業など。
許認可関連に詳しい行政書士や東京商工会議所などの公的機関に起業前にご相談
することをおススメします。